ネット上の出会いにひそむリスク|中学生向け

スマホのチャット画面と、画面の向こうに潜む不審な影のシルエット。ネット上の出会いの危険性を表すイラスト

中学生向け

ネットで知り合った人に会うのは危険!
「ネット上の出会い」にひそむリスク

SNSやオンラインゲームで仲よくなった相手。「いい人そうだから会ってみたい」と思ったことはありませんか? でも、画面の向こうにいるのは、本当にその人でしょうか?

📊 数字で見る「ネットの出会い」の現実

「自分には関係ない」と思っていませんか? でも、実際にSNSがきっかけで犯罪被害にあっている子どもの数を見ると、他人事ではありません。

1,486人
2024年にSNSがきっかけで犯罪に巻き込まれた
18歳未満の子どもの数

出典:警察庁「令和6年における少年非行及び子供の性被害の状況」
458人
誘拐・暴行などの
重大犯罪被害
748人
被害者のうち
中学生の数(2023年)
約9割
被害児童の
フィルタリング未使用率

被害にあった子どもの約7割は、自分のほうから最初に投稿やメッセージを送っていました。しかもその内容は「趣味」「日常生活」「友達募集」など、ごく普通のものが半数以上。犯罪とは関係のない投稿がきっかけで被害にあっているのです。

スマートフォンに届いた「はじめまして」のメッセージと、画面の裏側に潜む暗い影を描いたイラスト

🎭 犯人が使う「危ない手口」パターン

ネットで近づいてくる大人は、巧妙なやり方であなたの心にスキを作ろうとしてきます。よくある手口を知っておくことが、身を守る第一歩です。

😈➡😇
なりすまし

年齢や性別をウソの情報で登録。「19歳の大学生」「同じ中学生」になりきって近づきます。写真も他人のものを使います。

💕
グルーミング

優しい言葉や褒め言葉を重ねて信頼関係を作り、心理的にコントロールする手口。「恋愛の始まり」と思い込ませます。

🎁
甘い誘い文句

「仕事を紹介する」「モデルに興味ない?」「おこづかいあげる」など、魅力的な条件で誘い出します。

😥➡😰
悩み相談の悪用

「家に居場所がない」「死にたい」などの悩みに共感するふりをして近づき、「うちに来なよ」と誘い出します。

⚠ 覚えておこう

SNSでは、相手の年齢・性別・職業・見た目、すべてがウソの可能性があります。プロフィール写真は他人の画像を盗用したり、AIで加工したりできます。「話が合うから本当の友達だ」と思い込むのが、一番危ないのです。

SNSプロフィールでは「17歳・高校生」と表示されているが、実際は全く違う大人であることを示す図解

📰 実際に起きた事件から学ぼう

「まさか自分が」と思うかもしれませんが、ここで紹介する事件の被害者もみんな、同じようにSNSやゲームを楽しんでいた普通の中学生・高校生でした。

📌 ケース① SNSでの「恋愛」が犯罪だった

14歳の女子中学生が、SNSで知り合った「18歳の大学生」を名乗る男性に、数週間のやりとりの後に会いに行きました。写真は他人のものを使っており、実際は年齢も名前もウソでした。彼女は「恋愛の始まり」と思い込んでいましたが、実際には性犯罪の被害者だったのです。

💡 この事件の教訓:ネット上の「恋愛」は、相手が本当のことを言っているか確かめようがありません。優しい言葉=信じていい人、ではないのです。

📌 ケース② 写真の投稿から自宅を特定された

女子中学生が、日常生活の写真をSNSに投稿していたところ、その写真に写り込んだ場所や投稿内容から自宅を割り出され、見知らぬ男が突然自宅に押しかけてくるという事件が起きました。

💡 この事件の教訓:写真の背景に写る電柱・建物・看板から、あなたの居場所は特定できてしまいます。何気ない投稿が危険を招くことを忘れないで。

📌 ケース③ 「同じ年の女の子」のフリをした大人

小学生の女の子が、SNSで同い年の女の子と仲よくなりました。同じアニメが好きで意気投合し、毎日メッセージを交換。ある日、相手から体の写真を送り合おうと誘われ、信頼して送ってしまいました。すると相手は豹変し、「親にバラすぞ」と脅してきたのです。相手は実際には大人の男性でした。

💡 この事件の教訓:ネットでは相手の本当の姿は見えません。どんなに仲よくなっても、自分の体の写真やプライベートな画像は絶対に送ってはいけません。一度ネットに出た画像は、完全には消せません。

「会おうよ!」というメッセージに対して「会わない」とストップサインを出す中学生のイラスト

🛡 自分を守るための7つのルール

ネットの世界でも、知らない人についていかないのは当たり前のこと。自分の身を守るための具体的なルールを確認しましょう。

✅ 今日から守ろう! 7つのルール

  • ネットで知り合った人には絶対に会わない。
    会うこと=危険なこと、と覚えておこう。どんなに仲よくなっても「会おう」は断る。
  • 個人情報(名前・住所・学校名・顔写真)は教えない。
    電柱の住所や制服が写った写真からも特定されるよ。
  • 自分の体や下着の写真は絶対に撮らない・送らない。
    一度送ったら、ネット上に一生残る可能性があります。
  • 「会おう」「写真送って」と言われたら、すぐブロック。
    相手のペースに巻き込まれず、即ブロック&通報。
  • SNSの公開範囲は「友達のみ」に設定する。
    全体公開は、世界中の誰からでも見られるということ。
  • 不安なことがあったら、すぐに大人に相談する。
    親や先生に言いにくければ、相談窓口に連絡しよう(下で紹介)。
  • フィルタリングを設定してもらう。
    被害にあった子どもの約9割がフィルタリング未使用でした。自分を守る強力な味方です。

🆘 もし怖いことがあったら

もしネットで怖い思いをしたり、知らない人に会ってしまったり、写真を送ってしまったりしても、あなたが悪いのではありません。悪いのは、子どもをだました大人のほうです。一人で抱え込まず、勇気を出して相談してください。

📞 相談できる場所

📱

子どもの人権110番
☎ 0120-007-110(無料)
法務省の相談窓口。秘密は守られます。

💬

チャイルドライン
☎ 0120-99-7777(18歳まで)
電話もチャットもOK。何でも話せます。

🌐

サイバー犯罪相談窓口
各都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口へ。
警察庁の相談ダイヤル:#9110

🏫

学校の先生・スクールカウンセラー
身近な大人に相談するのも大切。言いにくければ手紙でもOK。

不安な表情の中学生が信頼できる大人に相談し、安心している様子のイラスト

📝 まとめ:ネットの「出会い」から身を守ろう

  • 画面の向こうの相手は、ウソをついているかもしれない。
  • ネットで知り合った人に「会う」のは最も危険な行動。
  • 個人情報や体の写真は絶対に送らない。
  • 困ったら一人で悩まず、大人に相談しよう。
  • 被害にあっても、あなたは悪くない。

💭 最後に考えてみよう

もし、SNSで仲よくなった人から「今度会おうよ!」とメッセージが来たら、あなたならどうしますか?

正解は「会わない」こと。断る勇気を持つことが、自分の未来を守ることにつながります。今日学んだことを、友達にも伝えてあげてくださいね。

保護者の方へ

SNSを通じた子どもの犯罪被害は深刻化しています。警察庁の統計では、2024年にSNS起因で誘拐や性犯罪などの重大犯罪に遭った子どもは458人に上り、前年から倍増しました。以下の点でお子さまをサポートしてください。

スマホ・SNSのルール作り

  • SNSの利用状況を定期的に把握する(監視ではなく対話として)
  • フィルタリングサービスを必ず設定する(被害児童の約9割が未使用)
  • SNSの公開範囲を「友達のみ」に設定する
  • 知らない人からのDMを受け取らない設定にする

「グルーミング」の手口を知る

加害者は数週間〜数か月かけて子どもの信頼を得た上で被害に及びます。お子さまが「ネットで仲のいい人がいる」と言った場合は、頭ごなしに禁止するのではなく、相手の素性について一緒に考える機会にしてください。

相談しやすい環境を作る

被害にあった子どもの多くは、「怒られるのが怖い」「自分が悪いと思った」という理由で親に相談できていません。万が一のとき、お子さまが安心して話せるよう、日頃から「何があっても味方だよ」と伝えておくことが重要です。

保護者向け相談窓口:

  • 警察庁 サイバー犯罪相談ダイヤル:#9110
  • 法務省 子どもの人権110番:0120-007-110
  • インターネット・ホットラインセンター:https://www.internethotline.jp/