ネット依存・ゲーム障害の相談窓口一覧 ― 一人で抱え込まないために

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ネット依存・ゲーム障害の相談窓口一覧 ― 一人で抱え込まないために

「やめたいのに、やめられない」― ゲームやSNSのコントロールが効かなくなったとき、どこに相談すればいいのか。全国の相談窓口と、相談する前に知っておきたいことをまとめる。

「ゲーム障害」は正式な病気である

まず知っておいてほしいのは、ゲーム障害(Gaming Disorder)はWHO(世界保健機関)が2019年に国際疾病分類(ICD-11)に正式に加えた「病気」であるということだ。意志の弱さや怠惰の問題ではない。

厚生労働省の2017年度の推計によると、ネット依存が疑われる中高生は全国で約93万人、7人に1人の割合にのぼる。ゲーム障害は大人だけでなく、むしろ脳の発達途上にある10代で重症化しやすいことが指摘されている。

💡 こんな状態が続いていたら要注意

・ゲームの時間をコントロールできない(「あと1回」が何時間も続く)

・勉強・部活・友人関係よりもゲームを優先してしまう

・ゲームのせいで問題が起きていると分かっているのにやめられない

・昼夜逆転して学校に行けない日がある

・ゲームを取り上げられるとイライラや怒りが爆発する

上記の症状が12か月以上続く場合にゲーム障害と診断される(重症の場合はより短期間でも)。

相談窓口一覧

まず最初に相談できる場所

🏥 精神保健福祉センター(各都道府県・政令指定都市)

対象: 本人・家族

費用: 無料

内容: 依存症に関する電話相談・面接相談。地域の専門医療機関の情報提供。家族向け心理教育プログラムも実施。

探し方: 「精神保健福祉センター + お住まいの都道府県名」で検索。「こころの健康センター」という名称の場合もある。

参考: 全国精神保健福祉センター一覧

📞 よりそいホットライン

電話: 0120-279-338(24時間対応・通話料無料)

対象: 誰でも

内容: 生活上の悩み全般。ネット依存に特化していないが、まず話を聞いてもらいたいときに。

📞 チャイルドライン

電話: 0120-99-7777(16:00〜21:00・通話料無料)

対象: 18歳以下

内容: 子ども専用の相談窓口。チャットでの相談も可能。どんな悩みでも受け付けている。

ネット依存・ゲーム障害の専門医療機関

🏥 久里浜医療センター(神奈川県横須賀市)

特徴: 国内で最初にネット依存治療の専門部門を開設した医療機関。青少年用・成人用のスクリーニングテストも公開している。

対象: 本人・家族

参考: 久里浜医療センター公式サイト

🏥 大石クリニック(神奈川県横浜市)

特徴: 依存症治療の専門医療機関。本人が受診を拒否している場合でも、家族相談から始められる。集団精神療法プログラムを実施。

対象: 本人・家族

費用: 各種保険適用。自立支援医療制度利用可。

上記は代表的な専門機関であるが、全国で対応可能な医療機関が増えている。精神保健福祉センターに問い合わせれば、お住まいの地域の対応機関を紹介してもらえる。

自助グループ・家族会

👥 ネット・ゲーム依存症向けオンライン自助グループ

内容: 同じ悩みを抱える当事者がオンラインで集まり、互いの経験を共有するグループ。SkypeチャットやZoomミーティングで開催されている。

👨‍👩‍👧 家族向け相談・支援

内容: ネット・ゲームの問題で悩む家族向けのミーティングや電話相談。全国各地で月例開催されている。

探し方: NPO法人ASKのゲーム依存症 相談先一覧を参照。

課金トラブルの相談先

💰 消費者ホットライン

電話: 188(「いやや!」)

内容: ゲーム課金のトラブル(高額請求、未成年者の課金取消し等)の相談。最寄りの消費生活センターにつないでもらえる。

「まだ大丈夫」と思っている人へ

ネット依存やゲーム障害は、本人が問題を自覚しにくいという特徴がある。「これくらい普通」「みんな同じくらいやっている」と思いがちだが、以下のセルフチェックを試してみてほしい。

✅ セルフチェック

・ゲームやSNSをしていない時間に「早くやりたい」と強く思うことがある

・ゲームの後、罪悪感や後悔を感じることがある

・以前は楽しかった趣味や活動に興味がなくなった

・睡眠パターンが乱れている(昼夜逆転、慢性的な寝不足)

・家族や友人との衝突の原因がゲームやスマホであることが多い

・使用時間について嘘をついたことがある

当てはまる項目が複数ある場合は、一度専門家に相談してみることをおすすめする。

相談する前に知っておきたいこと

「完全にやめる」必要はない

治療の目標は必ずしも「断ネット」(完全にやめること)ではない。専門家の多くは、「節ネット」(使い方をコントロールできるようにすること)を現実的な目標としている。完全にやめるよう求められるわけではないので、その点は安心してほしい。

まず家族が相談してもいい

本人が受診を嫌がるケースは非常に多い。その場合、まず家族だけで相談を始めることができる。専門家から適切な対応方法を学ぶことで、本人との信頼関係を改善し、やがて治療につなげることが可能になる。

背景に他の問題があることも

ゲーム障害の背景には、うつ、不安症、発達障害(自閉スペクトラム症、ADHD)などが合併しているケースも報告されている。ゲームの問題だけに目を向けるのではなく、背景にある課題も含めて包括的に支援を受けることが回復への近道である。

⚠️ やってはいけない対応

家族やまわりの人が以下の対応をとると、かえって状況が悪化することが専門家から指摘されている。

・ゲーム機やスマホを無断で取り上げる・壊す

・「ゲームばかりしているからダメなんだ」と責める

・ゲーム中に強制的に電源を切る

・行動を監視する・念書を書かせる

これらの対応は信頼関係を壊し、本人がゲームの問題を認めて治療に向かうことをさらに困難にする。

📌 この記事のポイント

・ゲーム障害はWHOが認定した正式な疾患。意志の弱さではない

・ネット依存が疑われる中高生は全国で推計93万人

・まずは精神保健福祉センター(無料)に相談するのが第一歩

・本人が受診を拒否しても、家族だけで先に相談を始められる

・治療目標は「完全にやめる」ではなく「コントロールできるようにする」