🔀 対応フローチャート

ネットいじめ発見時の対応フロー

👤 全教員(担任・学年主任・管理職) ⏱ 読了5分 📅 最終更新

🔀 ネットいじめ 対応フローチャート

ネットいじめの通報を受けた、または発見した場合の対応フローです。いじめ防止対策推進法に基づき、学校には対応義務があります。リアルのいじめと違い、24時間逃げ場がなく心理ダメージが深刻化しやすい点に注意が必要です。

📖 フローチャート

STEP 1|事実確認(発見から24時間以内)

□ 被害児童から話を聞く(1対1、安心できる場所で)
□ スクリーンショットを確保する(証拠保全)
□ 投稿の日時・プラットフォーム・アカウントを記録
LINEグループ・Discord・DM・匿名質問箱など閉鎖空間での被害も含めて確認
匿名アカウント・捨て垢・生成AI画像によるなりすましがないか確認
□ 他に被害を受けている児童がいないか確認

⚠️ 被害児童に繰り返し説明させない
担任→学年主任→管理職→SCと、何度も同じ話をさせると再トラウマ化します。最初の聞き取りで記録を丁寧に取り、以降は記録の共有で対応してください。

STEP 2|校内共有(発見から48時間以内)

□ 管理職(校長・教頭)に報告
□ いじめ対策委員会を招集
□ 学年主任・養護教諭に共有
□ SC(スクールカウンセラー)の関与を判断
□ 聞き取り記録を関係者で共有(再度の聞き取りを避けるため)

STEP 3|対応の分岐

🔸 投稿がまだ閲覧できる場合
→ プラットフォームに削除依頼(通報機能を使用)
→ 違法・有害情報相談センター(ihaho.jp)に相談
→ 拡散防止のため、他の児童に「スクショ・拡散しない」よう指導
→ 「見る・広める」ことも加害に加担する行為であることを伝える

🔸 加害児童が特定できた場合
→ 加害児童への聞き取り(事実確認、謝罪の意思)
→ 加害児童の保護者に連絡
→ 被害児童の保護者に対応状況を報告
「罰」だけで終わらせず、なぜ相手を傷つけたのか、相手がどう感じたかを理解させる教育的支援を並行(加害児童も未成熟・集団同調で起こすケースが多い)

🔸 加害者が不明の場合
→ 学校のICT担当と連携(校内端末からのアクセス確認)
→ 必要に応じて警察相談(#9110)
→ 被害児童のケアを最優先

STEP 4|保護者対応

□ 被害児童の保護者に経緯と対応を説明
□ 加害児童の保護者に事実と指導内容を説明
□ 必要に応じて保護者面談を設定
□ 今後の見守り体制を説明
双方の保護者に「SNS・クラスLINE等での反論・投稿を控える」よう依頼(保護者同士のSNS対立で事態が悪化するケースが多発)

STEP 5|経過観察(1週間〜1ヶ月)

□ 被害児童の心理状態を定期確認
□ 再発がないかモニタリング
□ 教育委員会への報告(重大事態の場合は必須)
□ 対応記録を文書で保存

⚠️ 重大事態の判断基準

以下に該当する場合は重大事態として教育委員会に報告が必要です:

・児童の生命・心身に重大な被害が生じた疑い
・児童が相当期間(年間30日を目安)欠席を余儀なくされている疑い
・児童や保護者から「重大事態に至った」と申立てがあった場合

❓ 校内で確認したいこと

  • 担任が一人で抱え込まず、すぐに管理職・SCに繋げる体制ができていますか?
  • 被害児童への聞き取り記録を関係者で共有し、繰り返し説明させない仕組みになっていますか?
  • 加害児童への対応は「罰」だけでなく、教育的支援も用意できていますか?

👨‍🏫 先生向けメモ

「いじめかどうか」の判断に迷った場合でも、被害者の立場に立って対応を開始してください。法律上の「いじめ」は被害者が苦痛を感じていれば該当します。「冗談だった」「ふざけ合い」「双方トラブル」で止めず、まず事実確認と証拠保全を進めましょう。

同時に大切なのは、加害児童を「即悪人」として切り捨てない視点です。ネットいじめの加害側も、軽いノリ・集団同調・想像力不足から起こすケースが多く、彼らもまた指導と理解が必要な未成熟な子どもです。罰だけで終わらせず、なぜ相手を傷つけたのかを考えさせる支援を並行してください。

そして、被害児童には何度も同じ話をさせないこと。担任から管理職、SCへと何度も説明を求められること自体が二次被害になります。最初の聞き取りで丁寧に記録を取り、その後は記録の共有で対応してください。

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