【中学生向け】その情報、本当? フェイクニュース・デマにだまされないための5つのチェック

「その情報、本当?」「フェイクニュースの見分け方」
🔍 中学生向け|情報リテラシー

その情報、本当? フェイクニュース・デマにだまされないための5つのチェック

SNSで流れてきた衝撃的なニュース。でもちょっと待って。その情報、本物ですか? ウソを見破る方法を知っておきましょう。

10代の83%がフェイクニュースを見分けられない

フェイクニュースとは、ウソの情報や、事実をゆがめた情報のことです。SNSやネットニュースを通じて、真実よりも6倍速く拡散されるという研究結果があります。

総務省の調査では、15〜19歳の若者の約83%が誤情報ごじょうほうを見分けられず、そのうち約45%が知らないうちに拡散かくさんしてしまっていたことがわかっています。

つまり、あなたが今SNSで見ている情報の中にもフェイクニュースがじっている可能性があり、しかも自分では気づいていないかもしれないのです。

💡 フェイクニュースには2種類ある

偽情報ぎじょうほう(ディスインフォメーション):だます目的で意図的に作られたウソ

誤情報(ミスインフォメーション):悪気はないが結果的に間違っている情報。善意で拡散されることも多い

SNSでフェイクニュースが拡散していく様子のイラスト

実際にあったフェイクニュース・デマ事件

事件① 熊本地震「ライオン脱走だっそうデマ」(2016年)

📱 何が起きた?

2016年の熊本地震の直後、「動物園からライオンが逃げた」というデマがXで拡散されました。投稿には街中を歩くライオンの写真が添付されていましたが、実はこの写真は南アフリカで撮影されたもの。投稿者は偽計業務妨害ぎけいぎょうむぼうがい逮捕されました。

事件② 能登半島地震の偽救助きゅうじょ要請(2024年)

📱 何が起きた?

2024年1月の能登半島地震では、偽の救助要請被災ひさい状況のデマがSNSで大量に拡散されました。他人の投稿をコピーして自分のものとして投稿する「コピペこぴぺ投稿」や、AIで作った偽の被害画像が出回り、実際の救助活動のさまたになりました。

事件③ コロナ「トイレットペーパー品切れ」デマ(2020年)

📱 何が起きた?

「中国の工場が止まったのでトイレットペーパーがなくなる」というデマがSNSで広まりました。実際には国内で十分生産されていましたが、デマを信じた人が買いめに走り、本当にお店から商品がなくなる事態じたいに。ウソが現実を変えてしまった事例です。

事件④ AIで作られた偽の水害画像(2022年)

静岡県の水害の際、生成AIで作った偽の被害画像が「ドローンで撮影された」として拡散されました。写真が本物かどうかを見分けることが、AIの進化によってさらに難しくなっています。

情報の真偽をチェックする方法を示すイラスト

フェイクニュースを見破る「5つのチェック」

怪しい情報に出会ったら、この5つを確認しましょう。頭文字かしらもじをとって「だ・い・じ・か・な」と覚えてください。

🔍 「だ・い・じ・か・な」チェック

だ = 誰が書いた?
情報の発信元はっしんもとを確認しましょう。公式サイトや新聞社のニュースなのか、正体不明のアカウントなのか。匿名アカウントの衝撃的しょうげきてきな投稿は要注意です。

い = いつの情報?
日付を確認しましょう。何年も前の古い情報が「今起きた」かのように流れてくることがあります。災害時は特に、過去の写真が使い回されることが多いです。

じ = 情報源は?
「〇〇らしい」「友達が言っていた」ではなく、一次情報(元ネタ)辿たどりましょう。公的機関(政府、警察、気象庁など)や報道機関の公式発表とらし合わせることが大切です。

か = 感情をあおっていない?
「大変だ!」「今すぐ拡散して!」「マスコミは報じない真実!」――こういった感情をあおる言葉が使われている情報は、フェイクニュースの可能性が高いです。冷静に立ち止まりましょう。

な = 他のメディアでも報じている?
本当に大きなニュースなら、複数のメディアが報じているはずです。1つのアカウントやサイトでしか見当たらない「独占どくせんスクープ」は、まず疑ってかかりましょう。

画像や動画のウソを見破るテクニック

テクニック① Google画像検索を使う

気になる画像を見つけたら、Google画像検索(画像でGoogle検索)にかけてみましょう。同じ画像が過去に別の場所・別の文脈で使われていないか確認できます。熊本地震のライオンデマも、画像検索をすれば南アフリカの写真だとすぐにわかりました。

テクニック② AI生成画像のサインを探す

AIで作られた画像には、よく見ると不自然な点があります。

👀 AI画像の見分けポイント

・指の本数がおかしい(6本あったり、関節が変だったり)

・文字がでたらめ(看板や標識の文字が読めない)

・背景が不自然にぼけている、またはゆがんでいる

・人物の耳や歯、髪の生え際が不自然

ただし、AIの技術は日々進化しているため、これだけで判断するのは危険きけんです。必ず情報源の確認もセットで行いましょう。

テクニック③ 「コピペ投稿」を見抜く

気になる投稿の全文をコピーしてX内で検索してみましょう。まったく同じ文章が複数のアカウントから投稿されていたら、それはコピペで拡散されたデマの可能性が高いです。一番古い投稿がもとネタです。

フェイクニュースの拡散をストップする中学生のイラスト

「善意のシェア」が一番危ない

フェイクニュースを広めてしまう人の多くは、悪意のない普通の人です。

「みんなに知らせなきゃ!」「友達を助けたい!」という善意ぜんいからリツイートやシェアをした結果、デマの拡散に加担かたんしてしまうのです。

⚠️ こんな行動、していませんか?

・見出しだけ読んで「やばい!」とすぐリツイート

・友達が拡散しているから自分もシェア

・「拡散希望きぼう」と書いてあるからとりあえず広める

・写真が衝撃的しょうげきてきだったので確認せずに投稿

これらはすべて、フェイクニュースの拡散かくさんに加担する行為です。シェアする前に「だ・い・じ・か・な」チェックを思い出しましょう。

デマを広めるとつみになることも

デマを意図的に広めた場合、以下の法律にれる可能性があります。

偽計業務妨害罪ぎけいぎょうむぼうがいざい:ウソの情報で社会や企業の活動をさまたげた場合(3年以下の懲役ちょうえき・50万円以下の罰金)

名誉毀損罪きそんざい:特定の人物についてウソを広めた場合

信用毀損罪しんようきそんざい:企業やお店の信用を傷つけた場合

熊本地震のライオンデマでは、投稿者が実際に逮捕されています。「面白半分」「バズりたかった」はわけになりません。

日常でできるメディアリテラシーのきたえ方

🧠 情報を見る目をきたえる習慣

① ニュースは複数のメディアで確認する
1つのSNS投稿だけでなく、NHKや新聞社のサイトなど複数で確かめるクセをつけましょう。

② 「なぜこの情報が流れているのか」を考える
アクセス数かせぎ? 誰かを攻撃こうげきするため? 選挙で有利にするため? 情報には必ず「目的」があります。

③ ファクトチェックサイトを活用する
「InFact」や「日本ファクトチェックセンター」など、情報の真偽を検証するサイトがあります。

④ 「自分も間違えるかも」と自覚じかくする
「自分はだまされない」と思っている人ほど危険です。約40%の人が「あとでフェイクニュースだとわかった」経験があるというデータがあります。

⑤ シェアする前に10秒待つ
すぐにリツイートせず、10秒だけ立ち止まって考える。それだけでデマの拡散を防げます。

📌 この記事のポイント

・フェイクニュースは真実より6倍速く拡散される。10代の83%が見分けられていない

・情報のチェックは「だ・い・じ・か・な」(誰が・いつ・情報源・感情あおり・他メディア)で

・画像はGoogle画像検索でうらをとる。AI生成画像にも注意

・「善意のシェア」が最もデマを広める。シェアする前に10秒考えよう

・デマを広めると偽計業務妨害罪など、法律で罰せられることがある